イスラム国で目が覚めた

夜中3:00に目が覚めてしまった。歳取ったので、夜中のトイレに毎日2回位は行くので、珍しくはないが、今日は再睡眠に入れなくて、目覚めたまま。これでは昼間仕事中に眠くなるに決まっているので辛い。

なんで眠れないかというと、イスラム国で起きた今回の事件の事が頭の中で回り始めたからだ。なんか釈然としない。

私がこの事件を知ったのは、ほとんどの人と同じように、日本人2人が人質になって200億円の身代金を要求されているという報道からだった。
その時は、後藤さんたちはなんてバカな事をしたんだ。危険が明確な紛争地帯に自ら入って行って、案の定捕虜になったんだから、「自己責任」だよね。200億円の税金は使って欲しくないな。可哀想だけど、うっかり身代金を払うと、また別の日本人が標的にされるから、それは止めて欲しい、と思った。多分、ほとんどの人がそう思ったんじゃないだろうか。

でも後藤さんが殺された後、この人たちは昨年の10月頃から人質になっていて、10億円くらいの身代金を要求されていた。それを政府は知っていながら今回の結末まで来てしまった。最初の10億円が一人100億円に値上がりし、その後はお金じゃなくて、シリアに拘束中の女性服役囚との交換に変わっていった、というのを知り、あれっ?と思うようになった。

そもそもなんで後藤さんが昨年、命の危険がある場所に、湯川さんを助けに行ったのか。1日10万円以上する人質保険のお金や渡航潜入費用を払ってまで。本当に自分で費用を払って行ったのだろうか。
なんで?普通に考えると、超高リスク底リターンだ。余程のビジネスネタか、あるいはバカがつくほどの人道愛がなければ、こんなことはしないだろう。

何かおかしい。普通じゃないな。何か余程の事情があってのことだったんじゃないかと思える。釈然としない。
いま、政府や安倍首相、マスコミの対応を見ていると、なんか違和感を感じる。今まで人生を重ねて来た私の嗅覚が、なんかおかしいと言っている。

イスラム国は「今後日本人を見つけ出したら殺す」と宣言した。これは明らかに、日本人に対する宣戦布告だ。でも日本国民は戦争が始まった、日本が戦争に巻き込まれたなんて、そこまで思っていない。せいぜい、こちらからは狂気の連中に近づかないようにしようぐらいにしか思っていない。本当にそれで済むのだろうか。それで済めば良いのだが。

私は戦後生まれで、自国での戦争を知らない。多分人類の長い歴史の中で、一番幸せな国、時代に生きてこられたと感謝している。それは戦争を否定した憲法を持っている国に生まれたおかげ。先人たちが尊い命をかけてやっと獲得してくれた貴重な平和憲法があるおかげだと思う。ただ憲法条文があるだけでない。日本人のほとんどがこの大切さを思い、日々の生活の中でそれを守り抜いてきたからの安全であり平和が有るのだと思う。

私はこれは守っていきたい。次の世代の子供たちにも残していきたい。周りを見渡すと、世界中の至る所で紛争と戦争が起きている。その中で平和を守り抜く。それは並大抵のことじゃない。そのためには今、考えなきゃいけない。何が起きているのか。これから何が起きるのか。自分はどうしたいのか。私は何をしなければいけないのか。
そう、まずは声を上げる。今日からはっきりNOと言う。


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