石巻市内の光景。建物の外側はかろうじて残っているが内部は破壊されつくした家々が、広大な地域全体に虚しく建っている。その地域にあるすべての家が波に内部をえぐられ、まさに無人の廃墟の街と化していた。
南三陸町の光景は石巻市内と異なり、構造物は大きなコンクリート建物を除けばほぼすべて跡形もなく消え去って、残っているのはあちこちに広がる瓦礫の山。遠くに見える建物も内部は全て波の力で破壊されている。目の前に広がる光景があまりにも凄まじく、現実であることが嘘のように思える。
南三陸町の海岸近く。コンクリートのビルもいとも簡単に横倒しになっている。4階建てのホテルもその上から波が押し寄せて、内部を破壊されつくしていた。
テレビや新聞の映像ではなんども見ていたが、現地に来て理解を超えた自然の脅威と破壊力に、言葉が見つからない。
今回私が所属するロータリークラブの有志14人で、震災後4ヵ月の被災地訪問をしたのだが、正直言って此処に来るまでは、皆、来ても良いのもかどうか迷っていた。支援と言ってもたいしたことが出来るわけでもない。現地の復興の足手まといになるだけの視察で終わるのではないかと。
でも、現地に来て実際に自分の目で見て、初めて理解できるものがあることが分かった。やはり、こなければわからない。行動しなければ何も始まらない。